通信第77号「巻頭言」より
人生の年月は70年程のものです。健やかな人が八十年を数えても、得るところは労苦と災いにすぎません。瞬く間に時は過ぎ、わたしたちは飛び去ります。(旧約聖書 詩篇90篇10節)今年もまもなくクリスマスです。近頃、特に月日が過ぎるのが早く感じられるのは、わたしだけではないと思います。
詩編90編では神の永遠性とわたしたち人間の有限性が対比されています。わたしたちがどれほど長生きしても、死で終わるならその生は結局は空しいものとなります。詩人は人間の死には他の動物とは異なり、わたしたちの罪に対する神の怒りが伴っていると教えます。自然の死だけでも恐ろしいのに、神の裁きもあるとするなら、死はより恐ろしいものとなります。
詩人は死の恐怖から逃れる唯一の道は神への「祈り」であると教えます。天地の創り主である神こそわたしたちの救い主だからです。そして、事実、天の父はわたしたちを死の恐れから救うために御自身の独り子、主イエスをこの世に遣わされました。このことこそクリスマスの出来事でした。主イエスはこの世で苦難を受け、十字架でわたしたちの罪を贖われました。神のわたしたちへの怒りは主イエスの命によって和らいだからです。
クリスマスには世界中の人たちが御子イエスの誕生をお祝いします。旧約聖書の約束が成就し、神の救いが事実になったからです。永遠に生きる望みがわたしたちに与えられ、人生は死で終わりとなる空しいものではなくなったのです。御自身の命をも惜しまれないでわたしたちを救われたことによって、神の愛は明らかにされました。
わたしたちは世界中の子供たちにこの神の愛を届けなければならないと思います。子供たちに学費を援助するわたしたちの使命もこのことを目的としています。
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